絵本を読みたいお年頃。

パンダをこよなく愛するあの日の少女が徒然なるままに書く絵本のレビュー。

英語にふれる環境づくりを!湘南が生み出す子どものための無料英語図書館

寝る前の時間に、絵本に関するニュースを検索することが日課になってきています(まだ3日目)。今夜気になったニュースはこちら。

 

www.value-press.com


 『地域の子ども達が気軽に英語に触れることのできる無料図書館を設立するプロジェクト』だそうです。湘南・茅ヶ崎で英会話教室を運営する湘南アルプスイングリッシュスクールさんが取り組みを始めたとのこと。

事業内容は、以下の引用文の通りです。

本プロジェクトでは、授業が行われない時間を地域の住民の方に無償で開放し、洋書が読める図書館や英語に触れることのできる交流スペースとして提供てまいりたいと考えております。具体的には赤ちゃん連れのお母様にいらしていただいて、英語の絵本の読み聞かせを行ったり、夏休みなど子どもが学校のない時には英語のゲームを行うなどして、地域の方の憩いの場となるような空間を提供する予定です。

 とてもうらやましく、理想的な環境であると思います。中でも英語の早期教育を行いたいお母さま方にとっては、とてもうれしい環境なのではないでしょうか。

 英語の早期教育といえば、英会話のイーオンが今年の初め(2015年3月)に行った「子どもの英語学習に関する意識調査2015」によると、小学校英語教育の早期化について9割の方が肯定意見を示しているとのことです。もちろん、日本人の生まれ育つ環境に英語を早期から導入することに対して反対する方もいらっしゃると思いますが、多くの方が日本のグローバル社会化に伴い英語の早期教育を望む傾向が年々強まっていることがわかります。

ちなみに、わたし個人の意見としては、英語の早期教育に対して肯定はしきれません。というのは、「英語教育」と称するからには日常生活すべてを英語化しなければ身につかないだろうと考えるからです。「英語教育の早期化」に伴い、子供の日常生活のうち、例えば8:2で英語に触れる機会が1年以上続くというのであれば賛成できるのですが、「週に何度か数十分の英語」ではおそらく物足りない結果となる気がします。

ではどうして「肯定しきれない」といったあいまいな表明をするかといいますと、「英語に早期から慣れること」に対しては強く肯定意見を持っているためです。「英語教育の早期化」と同じなのではないかと自分でも突っ込みたくなるのですが、両者には大きな違いがあると考えています。

「英語教育の早期化」と「英語に早期から慣れること」の大きな違いは、勉強であるか娯楽であるかにあると考えます。現在の教育界が目指す前者は、いわゆる「勉強」としての英語であり、教科化されるからにはテストなどによる点数化が行われます。学ぶべきことを強化化し、評価するこの方法は、従来の日本が行ってきた教育方法であり、我々にとってもなじみ深いものです。しかし現在の日本教育は、従来のままではアウトプットのできない社会になるとして、そうしたテストに準ずる暗記型学習を排除しようとする段階にあるのです。すると、この「英語教育の早期化」では教科化が前提ですので矛盾が生じます。このことから「英語教育の早期化」が果たしてグローバル社会に役立つものなのか・・・という疑問も生じてくるのです。

そこで後者を考えてみます。後者は「英語に早期から慣れること」、すなわちあらゆる方法で英語にかかわりを持つ環境のことを指します。娯楽としての英語である、と述べれば前者との差別化が図れるのではないでしょうか。幼いころから「第二言語」としての英語にふれ、楽しいと感じる機会が増えると「英語」に対する大きな隔たりである苦手意識が少なくなると考えられます。この結果、子供が自ら英語に興味をもち、手を伸ばすことができるようになればより英語の学習に力が入るのではないでしょうか。

結論を述べると、私の考える日本の英語教育に必要なことは、早期から英語に慣れる環境づくりに力を注ぐことであるということです。
 

最近学んだことをもとに、長々と書いてしまいました。
初めの話題にもどるりますが、10月8日から始まった『地域の子ども達が気軽に英語に触れることのできる無料図書館を設立するプロジェクト』に対して、私はとてもポジティブな印象を受けました。ぜひ一度、主催されている方にお話を伺いたいと、こっそり考えながら今後の活動を応援させていただきたいと思います。